善処要請について
2004.9.9
 さる8月27日(2004/08/27 18:37) 送信者 上田 滋 件名:渋谷区シングルス選手権 と言う連盟の私宛にメールが来ました。その内容と私のその返事メールをご覧頂いて、その後その要請にいて当方の見解を発表させて頂きたい思います。

      荒井正夫様
      暑かった夏も終わりに近づきやっと秋の兆しが見えてきました。さて、本題に入りま
      すが、貴連盟のホームページで今回の試合のドローを確認させていただきましたが、
      あまりにひどい内容と思いましたのであえて筆をとらせていただきました。
      まず第一に、右側と左側の人数が極端に異なっておりますが、スポーツの試合では考
      えられない組み合わせです。右側の選手と左側の選手の試合数が変わってしまいま
      す。さらに、AグループとBグループの人数も極端に異なっております。 私は色々公
      式試合やローカルの試合に出場してますがこのようなドローは見た事がありません。

      日本テニス協会が発行している「コートの友」を当然お持ちと思いますが、常識の範 囲
      内でも、考えられません。
      渋谷区の公式のテニスの団体であるわけですから最低限のテニス試合運営の常識を
      もって臨んでいただきたいと思います。すぐに、正しいドローに作り直すことが参加
      する138人の渋谷区のテニス愛好家の為にも必要と思います。
      次に、集合時間ですが、これだけの人数ですとたとえ1セットマッチでも1試合、30
      〜40分は最低かかりますので、エントリーナンバー36の選手は最低3時間は待つ
      事になります。一時間ぐらい前に来ていれば、たとえ、WO
       の選手が出ても、充分だと思います。選手のためを考えた集合時間にすべきです。

      最後に、138人X2500円(500円は登録費)=34万5000円の参加費を
      集めるわけですが、その参加費は本来、選手に還元されるべきものであり、参加賞な
      り、賞品なりで選手に還元する必要があると思います。
      また、最近は、ボールまで選手に持参させていますが、参加費をどのように使ってい
      るかを参加者全員に詳細に知らせるべきであり、不明瞭な会計処理のないようにせつ
      に望みます。登録料は本来加盟した会員の方への通信料であろうと思いますので、役
      員の日当等の金額も含め、全員に知らせてください。

      去年のシニア大会の優勝の賞品が(デパートの商品券)が急に半分になって、その半
      分の商品券はどうなったのか、説明して下さい。
      なお、以上、お願いした件が明解に説明されなかった場合は渋谷区長、渋谷区教育委
      員会、体育協会等に
      このメールのコピーを提出したいと考えております。
      以上、善処して下さい。 上田 滋



  返信は 送信者:”荒井正夫”  宛名:”上田滋”  送信日時:2004年8月27日 19:53  件名:Re:渋谷区シングルス選手権

     上田 滋 様

     仰ることはよく分かりますが、それにはそれなり事情があります。しかし、貴方が
     「常識の範 囲内でも、考えられません。」が言われる点で一語と言いますと、
     以前のシングルスの決勝戦の際貴方は指定時に遅刻したことがありました。
     その際プレイヤーから抗議がありました。それは都民大会で同じことが起こり
     その方は棄権扱いになっとようです。それも含め澁谷の大会は運営しおります。
     連盟の現状及び運営については詳細にはお話をしないと理解が頂けないと思いますが、
     運営にご質問には時間が空いている時には何時でも対応します。

     > なお、以上、お願いした件が明解に説明されなかった場合は渋谷区長、渋谷区教育委
     > 員会、体育協会等に
     > このメールのコピーを提出したいと考えております

     大変結構な事だと思います。私もそれを希望します。

        荒井 正夫

 以上がメールの内容ですが、その後何の対応がなく時間が経過しました。勿論、区長、教育委員会及び体育協会からも連絡がありませんでした。テニスのビキナーの言い分ならその気持ちは察することは出来ますが、上田氏の場合は、当連盟の大会ではその実力は稀な実績を挙げております。最近の大会成績では平成13年度シングルス優勝、シニア大会2位、同14年度シングルス優勝、シニア大会優勝、同15年度ミックスダブルス優勝、シニア大会優勝でした。
 恐らく他の大会でも活躍しておらると思います。氏個人の経歴は分かりませんが、年齢等からしてゴールドエージに相応しい社会の中核としての主役と思っています。その方からの「善処」要請に真摯に対応するのは当然の礼儀と思い、ここに今回のドローの組み方及びその背景の説明と私の達てのお願いを申し上げます。
 
@ ドローの組み方について
   トーナメントである場合シード枠を設定しなければ、2の二乗(1、2、4、8、16、32、…)以外の場合は必ず対戦数が1回戦
  だけの差は避けて通れません。問題はドローの中にその1回戦を配置するかでドローの形が決まります。1回戦を勝ち残った後
  1回戦がなく初めの対戦を組み合わせる3グループごとを基本としたドローは山形としては見かけは綺麗に見えますが、覇を競
  うことのみを追求する大会ならいざ知らず、社会人の生涯スポーツとしての一面を負っている区民大会であれば実際は不都合
  が生じます。当連盟は創立25年余になりますが、大会の経験のない方々を誘い合い設立しました。当初の各プレイヤーの
  事情をよく理解出来ず、先のようなドローの組み込みをし、反省させられました。週1は恵まれた方で、昔は随分やっていた方
  でもお仕事の関係から思いに任せないのが多いのではないでしょうか。ですから、最近は随分変わりましたが、試合に入ると
  1回戦は中々調子がでない、テニス感覚が戻らないことが多く、従って1回戦を闘ったプレイーヤーと初戦のプレイーヤーでは
  明らかに前者が有利なのです。私たちは経験的に肌で実感しています。それ以来、1回戦はすべて纏めて配置しております。
  これは当連盟の組み込みの基本で24年変わってません。
   以上の経過は当連盟のドローと結果について常に公開しておりますので、周知の事実です。それが氏が準拠としている日本
  テニス協会の「コートの友」の常識の範囲であるかどうかは第三者の判断にお任せしたいと思います。
 
A 集合時刻について
   プレイヤーは何方も競技開始時刻は事前に確実に設定されていることは理想的なことですが、ご存知の通り、1プレイ時間
  が一定していません。過去の例では1試合で15分で終了したこともまた2時間かかることも珍しくないが、その点は平均で大よ
  そで判断できますが、今のところ屋外である以上天候等不確定要素があり、また相手のプレイヤーの棄権もあります。コートが
  潤沢にあり予定を変更によっても空きコートとしてもよいなら別ですが、コート事情に合わせて進行しなければならない日本の
  現状です。特に澁谷の場合一般区民の使用の合間を、それも優先的に使用許可を頂き、かつソフトテニスとの協力関係もあ
  ります。それは「お知らせ」の中で男子シングルスの延期の日程で『当日は西原コートは13:00〜17:00の間は使用できま
  せんので』と記述してありますが、これはこの時間ソフトテニスが確保しているからです。
   従って、集合につて言及しますと、以前はエントリーナンバーに沿って進行することにし、1回戦にコートに入ることができる
  エントリーナンバーを余裕をもって指定しその後のプレイヤーは自己のエントリーナンバーで自己判断で会場に集合していま
  したが、今回の場合は前年度より更に参加数が増加した関係から1回戦で勝ち残ったプレイーが全て出揃ったのを待つので
  はなく2回戦に入りたいとの設定で午前と午後とに設定しました。社会人を対象に考えると何としても予定は変更することはお
  仕事の関係からの棄権回避に必要です。ご不満のことは重々分かりますが、参加者に対し不特定多数の効率を前提に考え
  ることが妥当と思っております。
   なお、この際付け加えますが次年度からセンターコートはクレーコートがサンドフィル人工芝に改修されますので大分変わる
  と思います。
   更に、付け加えますが、シングルスはないと思いますが、春季・秋季大会は区民大会としての開会式等、区及び体育協会の
  代表者を迎えて、好むと好まざるとに係わらず施行するセレモリーがあります。その日の参加者は出席することが前提になっ
  ています。
B 参加費及び登録費について
   この問題について私は、あなたに『怒り』を感じます。怒りがなかったら、私は逆に連盟の理事長はじめ役員一同から信頼
  を失うでしょう。あなたは自ら「私は色々公式試合やローカルの試合に出場してます」と言っていますが、何処の大会の参加費
  と比べてどう思っているか疑問です。参加費の使用法は総会で公開しておりますし、それ以前にあなたは総会の案内状には
  返事も来ませんね。連盟の大会は単独会計ではありません。こんな単純な問題を敢えて避けて、収集金を34万5000円と計
  算し、「その参加費は本来、選手に還元されるべきものであり、参加賞なり、賞品なりで選手に還元する必要がある」と主張しま
  すが、それでは
    @.前年度からのコートの確保。
    A.募集要項・申込書の作成・受付・ドロー作成・インターネットによる発表。結果整理・発表。
    B.登録費は年間で必要なもので春季大会からの出場者は4大会に出場しておられる方も珍しくありません。
  はどうなるのですか。
   勿論いろいろな行き違いもあります。損得勘定から離れないと続かない仕事で、このまま継続して頂くよう私は常に不安を
  持っています。あなたが賞品で拘っていだシニア大会は参加数は30ペアそこそこです。独立採算でいけば必要経費だけで
  明らかに赤字です。更に、雨等による途中延期がある場合は赤字は増えます。
   団体戦のドローをご覧くださるとよく分かりますがそれぞれリーグ戦とトーナメントがあり、更にリーグ戦の場合対戦数が違
  います。しかし、参加費は皆同じです。それによる苦情は一切聞いておりません。その点は「コートの友」に明るい氏の見解
  はどうですか。
   連盟には会員だけではなく澁谷区の体育協会及び行政機関等の執行に出来るだけ協力する責務があります。その際その
  経費を負担することもあります。つまり、連盟の会計は全て一括プールし、必要な目的に支出します。その在り方は半ば公共
  の組織機関の正常な行動ですが、実際は中々困難なことです。常に関係者の信頼の絆が不可欠です。
 
C シニア大会の優勝の賞品について
   賞品の額につい説明する前に、シニア大会の設定の経過をお話します。いま詳細な資料がありませんので年度は分かりま
  せんが、毎回大会に出場し自らテニス愛好者と思い勤しむ、地域スポーツに関心の高い初老のご婦人がしみじみと仰りました。
  「そー、私たちはテニスはとても好きですよ。でもね、私たちは1回戦を越えらないんです。年でからね。何とか私たちも楽しめる
  程度の大会や交流会などやって頂けないでしょうか」…当然の要求でしたので、区コートも連盟行事も手一杯でありましたが、
  冬時間に入り不便を承知でその実現のために企画したのがシニア大会でした。ですから、設定時から一般の部で活躍してい
  るプレイーは念頭になかったのですが、当時参加の仲間数が少ないので、年齢制限を合計100歳に設定しましたが、その設
  定項目が一人歩きをし、あたかも会員の権利主張になってしまったことは残念なことです。ですから、現在の状態のように、言
  わばプレイヤーの頂点に立つシングルスのチャンピョンが出場することは想定しておりませんでした。勿論、連盟関係者の主
  旨説明と対応の不徹底を反省するべきことでありますが、ヒトとモノそして時代の変遷を感じておりますが、それと共にその厳
  しい組織維持に直面しております。依って、当然ながら当初は決まった賞品はありませんでした。知り合いのテニスショップか
  ら集めた小物を配る程度でした。従って、入賞賞品としてデパートの商品券を設定したのは極最近の担当者であり、14年度
  の優勝賞品1ペアー5000円はシニア大会の趣旨には馴染まないとし、15年度は3000円に変更しました。それでも、参加
  費の額を超えていることが適当か否やは、収支計算に詳しいはずの氏は直ぐに分かると思います。
   依って今後は他の種目と同様に入賞記念品はメダルにする予定で準備しております。
   今年度は、未だ要項を発表しておりませんが、参加資格の項目に、「平成13年度以降のシニア大会の優勝者及び2位の方
  は参加できません」という内容が入ることに決定しております。

 
当連盟は創立以来幾多の試練を経験してきましたが、私は今回のように1会員によるダメージはありませんでした。テニス連盟も含め社会教育活動に携る対応の根本は奉仕であり、それによって維持されおし進められるものと考えております。当然ながらその活動を支える各個人なりの哲学がなけれが続かないでしょう。巷に言われる「独断と偏見」はその弊害を指摘する代名詞のように使用されますが、私は私の人生で出合った多くの先輩から、その反面の中に活動の源泉と尊敬を見てきました。
 その独断と偏見の範疇に入ると思いますが敢えて言及させて頂きます。
 私は、スポーツ特にアマチアスポーツは生物の闘争本能を文化に高めた人間の智慧だと信じています。文化である以上参加の在り様と結果の評価は一人一人各自の価値基準に基づくものであり、一律に強制するものではないと思っています。あのオリンピックの発祥では栄誉を象徴する一つだけのオリーブの冠に向かって栄光をかけて争った精神が脈々として受け継がれいます。その中には感動と喜怒哀楽のエッセンスがその歴史と共に生きています。
 ですから、以前私は当連盟の大会の出場選手とよくこんな会話をしました。「今年は目標の2回戦に勝ち残ったのですから、目標は果たしたのであなた立派なチャンピオンですね。乾杯しなければね。」。
 環境整備が整えば大会毎に目立たない多くのチャンピオンを包含できる運営こそ市民の求めている生涯スポーツとしてのテニス大会ではないでしょうか。仲間の数だけヒーローがいる。楽しいでしょうね。
 そんな訳で以前テニスショップで頂いた小物は抽選で1回戦の敗者に配りました。スポーツマンとして闘争意欲が結集の源泉であることはもとよりであり、勝者への尊敬と憧憬は持ち続けなければならないことは全く異議ありませんが、大会を企画・立案・運営する立場から見れば1回戦で敗退する1/2の参加者の配慮を忘れてならないと思います。まして優勝賞品を論う優勝者には困惑しております。
 今回の「善処の要請」に対する回答にあたり会員皆さまに達てのお願いがあります。今回の事でよくお分かりと思いますが、社会環境も変わっています。連盟の発展・改革のため新しい人材が求められております。具体的には連盟の理事長他役員に相談しなければならないのは既定の前提ですが、私はよりよい連盟の維持・運営・発展に交代に吝かでありませんし、寧ろ健康・年齢から望んでいます。どうぞ意のある方の連絡をお待ちしております。

  追伸:今回の関係ドロ−は全て当連盟のHPに載っていますが、前年度以前のドロー及び結果、関係ファイルは削除後事務局に保存してありますので、ご興味のある方事務局にお出で下さい。




                                                 渋谷区硬式テニス連盟  荒井 正夫





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